低血糖サブ4ランナーのサブ3挑戦記

考えて食べて、考えて走る

今シーズンラストのフルマラソン(後編)

例の如くだいぶ間が空きましたが、
前回の続きになります。
short-cut-to-runners-high.hatenablog.com


お気に入りの1枚。
スタート前にNさんと。

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©︎Kanaスポーツ

一回り(横に)大きい方が私です。


***


ちょっと気が抜ける電子ピストル音の号砲と共にスタート。


一応、サブスリー目標のつもりでこちらのようなレースプランを予定しておりました。

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©︎petaスポーツ。いつもありがとうございます。


ただ、2週間の突貫工事では心許ない。
フル直前の1週間で100km走ったせいか、右膝痛いし、脹脛もパンパン。
とりあえずテーピングでごまかす。


そんな状態なので、走り出してから臨機応援にペースを変えようと事前にNさんと決めていた。


最低目標はとにかく完走。


最初の5kmは4'20"/kmでアップのつもりだが、、


***


最初の1kmのラップタイムが4'19"。
Nさんはやっぱり神ペーサーだ。


と同時に後ろにいた4, 5名ほどの集団に颯爽と抜かされる。
どうやらサブスリー目指してたみたい。


いままでの自分だったらすぐに反応して付いていったと思うけど、今回は余裕のスルー。
俺も大人になったな。


フルマラソンは撃沈すると死ぬほどなげぇんだ。
30kmまでは寝れるくらい余裕でなきゃいかん。


そのままポクポクと5km。
通過タイムは21'32"(4'18"/km)。
ナイスペース!


でもまだリズムを掴みきれてないのと、想定していた感覚より楽ではない感じ。


***


6〜10km 21'23"(4'17"/km)


本来のレースプランではここから少しずつ上げていく予定だったけど、いまいち上げ切れず様子見ながらの走り。


天候の方は晴れ時々曇り。
おそらく気温は20度近くまで上がってる。
前を走るNさんもかなり汗をかいてる。


幸い片道5kmコースには「スタート地点」、「2km地点」、「折り返し地点 」と3箇所も給水が用意されていた。


この暑さだったので、全ての給水を摂りにいった。
スポドリがある箇所もあったけど、全て水を選択し、必要なミネラルは塩熱サプリやジェルから摂るようにした。


補給は具体的にはこんな感じ。
5km毎: 塩熱サプリ
10km: メダリストジェル(グレープフルーツ味)
22km: モルテンジェル(カフェイン無)
32km: モルテンジェル(カフェイン有)+2run
37km: メイタンゴール


給水と補給計画が功を奏し、最後まで脱水とか日射病にならずに済んだが、日焼け止めを塗り忘れて帽子跡がくっきり残り、ラインマンと化した。


多少暑くても、脱水と日射病にさえならなければ20度前後でも快適に走れるようだ。


問題は思いの外、脚が動かなかったこと。
まぁ今日の実力はこんなもんなんだと、潔くサブスリーからPB更新に目標を切り替えた。


片道5kmの往復コースなので、180分ジョグをしていた大応援団と度重なるランデブー。

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©︎トマススポーツ


なんと、気付いたらはてブロのたくさんも大応援団の中にいらっしゃるではないか!


頑張るぜぇぇえ!!


***


11〜15km 21'35"(4'19"/km)

16〜20km 21'40"(4'20"/km)

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©︎トマススポーツ


ふと楽に感じる瞬間もあり、「このまま行けるか?」と思った。


でも現実はそう甘くなくて、18kmあたりから急にキツくなり出す。
どうやらこのペースすらもまだ自分にはオーバーペースだったみたいだ。
誰だ、アップのつもりで4'20"/kmとか言ったの。


集中しないとペースを維持できなくなり、最後までこのペースで押し切るのは明らかに厳しい。


1, 2kmほど迷ったが、19kmあたりでペースを抑えていただくようNさんに声を掛けた。


***


21〜25km 24'49"
4'33", 4'32", 4'34", 6'24", 4'36"


1kmあたり15秒ほど落としていただくも、一回キツくなるとフルはとことんキツい。


脚なんか既にバキバキで、トレーニング不足感が否めない。
最後まで走り切れるか一気に不安になった。


「また途中で歩くか、下手したらDNFか、、」


そんなことを考えていた矢先、
一瞬の出来事だった。


24kmあたりで前を走っていたNさんがつま先のAFN%エアポッドを地面に引っ掛け、胸からそのまま地面に叩きつけられる形に。
咄嗟に付いた掌はもちろん、肩と肘が擦り傷で血塗れになった。


給水地点が近かったこともあり、そこまで歩いて傷口を洗い流す為に水をいただく。


この時は血塗れの擦り傷の方が気になる感じで、あとは胸が痛いけど問題ないと仰ってたNさん。
後で判明したが、実は肋骨が折れていたとのこと、、


そんなことは露知らず、そのままペーサーを再開して下さり、何と最後まで走り切られた。
しかもサブ310、、


下手したら肺が損傷していた可能性もあると考えると本当に恐ろしい。


今回は一緒に走ってた自分がそこで辞めましょうというべきだった。
でもPB更新できたのは紛れもなく一緒に走って下さったNさんのおかげなわけで。


だからごめんなさいとともに、
ありがとうございます


***


26〜30km 22'28"(4'30"/km)

31〜35km 22'37"(4'31"/km)


止まった時にストレッチをしたおかげで脚の痛みも少し軽減し、途切れてかけていた気持ちまで復活した。


走ってるうちに漸くリズムを掴み出し、淡々と走れるように。


「キツくても頑張るのは35km過ぎから。
そこまでは余裕を持って走る。」


そんなことを考えながら淡々と走る。


36km〜ゴール 32'52"(4'34"/km)


キツい。
…けど走れる。


いままでのフルだったらここからは歩き地獄の時間。


フルを歩かず完走できたのは過去に1度きり。
しかもEペース以下に落としてやっとだった。


それが今回はNさんの絶妙なペースコントロールで全く落ちていない。


いや、むしろ最後の3kmは少し上がったくらい。


そして1番苦しい時に颯爽と現れたのは、
10kmのレースを走り切ったバリオスさんと何とめろすけさん


何故かここに来て向かい風が強くなってきたけど、前には頼もしい3人が風除けの役割を果たして下さる。


Nさん: 「ラスト!まっさんのタイムは抜こう!」


そう。
先日の東京チャレンジマラソンにて3時間8分台を記録していたまっさん隊長。


よし、ここからはバーチャルまっさんとの勝負だ!


この世に一つだけの黒いアルファフライを履いてポンポン上に跳ねながら走ってる。

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これが噂のブラックAFN%。


よし、イケる!


ゴール!!!


タイムは3:08:21


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まっさん隊長とはめちゃくちゃ良い勝負だった。


今度はリアルマラソンで一緒に走りたい。


***


ゴール後は思わず血塗れNさんに感謝の抱擁。

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©︎Kanaスポーツ


当初の目標は達成できなかったんだけど、何気に約5分もPB更新できたし、更新出来なかったとしても最高に楽しかったな。


最後まで走り切れただけで達成感を味わえちゃう。


サブスリーへの挑戦は来シーズンにお預け。


水戸黄門漫遊マラソンのエントリーも出来たし、来シーズンこそは記録も残る都市型マラソンに出たい。